手術室入室前から、手術衣への着替え、散瞳剤などの点眼、血圧測定、入室前の点滴と注射があります。点滴をつないだままベッドで手術室へ入室します。
手術前の食事は、午前中の手術の場合は朝食、午後 の手術の場合は昼食を抜いていただき、胃の中に食べ物が入ってない状態で手術を受けていただきます。
ただし、降圧薬などのいつも服用している薬は、飲んでもらう必要があるものもありますので、かならず事前に医師と相談しておいてください。
また、入室直前にトイレを済 ましておくようにしましょう。手術前後は必ずしも家族や関係者の付き添いは必要はありませんが、できれば手術を受けられるご本人の気分的な安静のためにも、手術時には付き添いの方がつかれることを
お勧めします。
手術は局所麻酔で行います。血圧計や心電図モニターの電極をつけ、目を洗眼して目の周囲を消毒し、仰向けに寝た状態で顔の上にカバーをかけて手術を行います。手術がはじまったら、急に顔や体を動かすことは非常に危険です。
手術中はまぶしい光が見えます。「下の方を見てください」「右の方を見てください」 「光の方向を見てください」などと、術者が目を向ける方向を指示しますので、なるべ
く顔や体を動かすさず、目だけ指示された方向をじっとみるようにしてください。
1.全身の力を抜いて
2.両方の目を楽に開けるようなつもりで
3.指示された方向にじっと目を向ける(顔は動かさない)
その3点を心掛けていただければ、手術もよりスムーズに進行します。手術中はときどき医師や看護婦の方から声をかけますので、もし何か異常を感じるようなことがあれば、なるべく、そのときに言うようにしてください。手術は約10〜15分程度で終わります。
医師を信頼し、精神的安定を心掛けましょう。
手術をした後、すぐに起きあがることも可能ですが、医師の許可が出るまで安静にしていただきます(手術後30〜40分程度)
その後に専任のスタッフから手術後の注意事項の説明を受けたあと、徒歩にて帰宅できます。

手術直後は眼球保護のため眼帯を装着します。目をこすったり直接さわったりして圧迫しないように注意してください。翌朝の診察まで眼帯をはずさない方が安全ですが、片目で不自由を感じる場合は手術直後より眼帯なしにすることも可能です。ただし、寝るときなどは目を圧迫するとよくない場合もありますので、手術後の数日間は就眠時に保護眼帯を装着するようにおすすめしています。(保護眼帯は手術を受けられる皆さんにお渡ししています)
視力が回復しても、眼の状態が安定するまでは数週間以上かかるとされています。せっかく よく見えるようになっても、手術後の加療をきちんとしないと取り返しのつかないことになりかねません。油断は禁物です。手術後しばらくは点眼と定期的な診察が必要ですので、注意してお過ごし下さい。
うがい・歯磨き・ひげ剃り.....
手術直後から可。ただし洗顔する際は目の中に 水が入らないよう十分に注意し、絶対に目をこっすたりせず目の周囲を拭く程度にして ください。
シャワー・入浴.....
医師の許可がでるまで控えてください(手術後約1〜3日後)。目の中 に水が入らないように十分に注意し、最初のうちはあまり熱い湯につからず、ぬるま湯
でさっと済ませるようにしましょう。
仕事・運動・旅行.....
術後しばらくは重いものを持ったり激しい運動は控えて、徐々にもとの生活に戻すようにしましょう。特に手術後1ヶ月は旅行、出張等の遠出は控え、人混みなどや埃っぽい場所への出入りをなるべく
避けて無理をしないようにしましょう。
タバコ・飲酒 .....
飲酒は医師の許可がでるまで必ず控えてください(手術後約2週間)。タバコはあまり重大な影響ありませんが、少し回復を遅らせることがあるため、手術直後は本数を控えめにした方がいいでしょう。
テレビ・読書.....
視力が回復し見え方が安定すれば、疲れない程度に目を使うことは全く問題ありません。ただし手術前と度数も変わることが多いため、目の状態が安定してから以前の眼鏡を再調整する必要があります。(手術後3〜4週目以降が望ましい)
術後の回復には個人差もありますので、詳しくは医師とよく御相談ください。
手術後の眼鏡について
昔の手術のように眼内レンズを挿入しない場合は、強度の遠視になるため術後に分厚い眼鏡やコンタクトレンズの装用が必要で
した。眼内レンズの場合はそのままでもよく見えるようになるわけですが、より良好な視力を求めるのであれば、自分の生活環境に応じてメガネをあわせていただいた方がいいでしょう。
白内障手術を受けた目は、老眼の進んだ状態と同じく、ピントをあわせる調節力がほとんどありません。そのため、「眼内レンズのピントが遠くにあった目」では遠方はハッキリみえますが手元がボヤけてしまいます。 逆に「眼内レンズのピントが近くにあった目」では、手元はハッキリみえますが遠方がボヤけてしまいます。
つまり、よりハッキリと遠く、よりハッキリと手元を見えるようにするには、それぞれの使用距離に度数を合わせたメガネを使用していただくとよいわけです。ただし、手術を受けたあと、目の状態が安定するまでは度数も少しかわることがあります。手術後のメガネについては、医師とよく相談してから作成してください。