(2)スネレン試視力表
(3)短距離視力表
(4)近距離視力表
(5)PL視力表 |
視力表にはおもに次の5種類があります。 1)万国式試視力表 ランドルト環やアラビア数字を用いて作られたものです。日本では,ランドルト環とカタカナを使用した石原式,ランドルト環とひらがなを使用した大島式,双魚視標を使用した山地式などがあります。 検査距離は通常5mです。 その他,幼児用の動物視標などもあります。 ランドルト環視力表 イタリアのランドルトが提案したもので,1909年の第11回国際眼科会での協定によって決められました。直径7.5mm 太さ・切れ目の幅が1.5mmあるもの。その切れ目の方向を5mの距離から見わけることができ,それより遠くでは見わけることができない,または,5mからでは,それより小さな視標を見わけることができない視力を1.0といいます。 2)スネレン試視力表 欧米ではかなり広く使用されています。視標アルファベットを9段に配分し,20フィート(6m)の検査距離で番号20の視標が読めれば20(視標No.)/20(フィート)となり万国試視力表の1.0に相当します。 3)短距離視力表 検査室が狭く5mの検査距離が得られない場合に使用するもので,3m用(山地,大島),2.5m用(山地)などがあります。しかし,検査距離が短くなると調節の影響を無視できないという不利な点があります。 4)近距離試視力表 視標の大きさを30cmはなれた距離で,0.1から1.5までの12の視標を読みとる視力表です。読書用の近距離視力を測定するためのもので,石原式,大島式,山地式,盛式などがあります。 5)PL視力表 (PreferentialLooking法) 乳幼児など,ランドルト環のような視力表での応答ができない場合に使う視力表です。一方に均一無構造,他方に白黒の縞図形のこつの円を同時に見せると,その縞図形を認知することができれば,直ちに縞図形のほうを見るという心理学的研究に基づいて視力測定をする方法です。縞の幅を変えることで0.005から0.6くらいまでの視力が測れます。 |
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よく字ひとつ視力より字づまり視力の方が悪いといいます。字ひとつ視力とは,視標を一つひとつ見せて視力を測ったものであり,字づまり視力とは,多くの視標が視力の順序に並んでいる,一般に使われている視力表で測定した視力です。字づまり視力の方が悪いのは,一つの考えとして,読みたい視標の上・下の視標の影響がでてくるためであり,測定している視標の囲りの視覚の場を乱すためと考えられています。 |
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眼科では,同一視力の視標5個のうち4個が正しく判別できればその視力はあるものとしていますが,学校などでの検査では,スクリーニング(ふるいわけ)の意味もあるので,視標3個のうち2個が正しく判別できればよいとされています。また,被験者の応答は,視標指示後3秒間が基準です。 |