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レーシック屈折矯正手術

レーシックについて

LASIK(エキシマレーザー屈折矯正手術:Laser in situ keratomileusis)は、エキシマレーザーを用いて「近視」「遠視」「乱視」と呼ばれる屈折異常を矯正する手術です。

安心レーシックネットワーク

レーシック

まず点眼麻酔をしたのち、フェムトセカンドレーザーにて、フラップ(ふた)を作成します。
続いて角膜実質層にコンピューター制御されたエキシマレーザーを照射して1000分の1mm単位の精度で角膜形状を変えて、フラップを元に戻します。手術時間は10分~15分。レーザーの照射時間はそのうちわずか十数秒です。他の手術方法に比べて回復が早く、入院の必要もありません。

適応条件

適応条件
  • 年齢:18歳以上
  • 対象:屈折値が安定している全ての屈折異常(遠視・近視・乱視)
  • 屈折矯正量は6Dまで。医学的根拠があり、十分なインフォームドコンセントがあれば10Dまで。
    ただし、十分な角膜厚が残存するように配慮する。
禁忌(手術ができない場合)
  • 円錐角膜
  • 眼の病気
    (白内障、活動性の外眼部炎症、ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性内眼炎症 など)
  • 重症の糖尿病など、創傷治癒に影響を与える可能性の高い全身性あるいは免疫不全疾患
  • 妊娠中または授乳中の女性
慎重適応
  • 緑内障
  • 全身性の結合組織疾患
  • ドライアイ
  • 向精神薬の服用者(内服により屈折値や瞳孔に影響を与えるため)

エキシマレーザー屈折矯正手術 以外の方法

当院では ICL(眼内コンタクトレンズ)、オルソケラトロジーに関するご相談も承っています。
詳しくはスタッフにお尋ねください。

ICL(眼内コンタクトレンズ)

眼内コンタクトレンズを目の中に固定する方法です。
レーシックが困難な、強度近視・乱視・角膜厚が不足している方に適しています。
再手術でレンズの取り外しや交換が可能です。
» ICL(眼内コンタクトレンズ)について詳しくはこちら

オルソケラトロジー

寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装用して近視を矯正し、日中を裸眼で過ごす手段です。毎晩装用しないと効果が持続しない、軽度から中等度の近視にしか適応できないなどの欠点がありますが、中止すると元に戻るので「手術が不安な方」「未成年など手術のできない方」にはお勧めできる方法です。
» オルソケラトロジーについて詳しくはこちら

手術のリスクと合併症

よくみられる一般的な症状

かすみ・ぼやけ・まぶしさ・異物感・しみる感じ

時間とともに軽快しますが、手術直後は全体的にかすみ・ぼやけ・まぶしさを感じたり、手元が見えにくかったりします。
異物感・しみる感じは1~2日で改善します。手術当日から視力改善を体感できますが、年齢が高い方や、近視・乱視の強い方の場合、視力が安定するまでに1~3ヵ月を要することもあります。

ドライアイ

手術直後から1~3ヶ月の間、目の乾きを感じる方が比較的多くおられます。(5~15%)
時間とともに軽快しますが、程度にあわせてドライアイ治療用の点眼をしていただきます。

結膜下出血

創口や白目の血管から出血して目が赤くなることがありますが、手術後1~2週間で自然に消失します。
手術の結果や目への影響も心配ありません。

皮下出血

フラップを作るときの圧迫により、瞼が赤くなることがあります。

ハロ・グレア・コントラスト感度の低下

暗い所で光がにじんだり、まぶしかったり、光の周囲がぼんやりと見えたり、明るい所でも白っぽく輪郭があいまいに見えたりして、少し見えにくさを感じることがあります。元々の近視・乱視が強い方、暗所での瞳孔径の大きい方ほど感じやすくなります。3カ月程度で徐々に軽減します。やや残る場合もありますが、慣れてしまえば日常生活にはほとんど支障ありません。

老眼(老視)※概ね40歳以降の方

手術を受ける・受けないにかかわらず、40歳頃から加齢に伴う調節力の衰えにより「手元が見えにくい」といった老眼の症状がではじめます。その場合は近用眼鏡(老眼鏡)等を適宜に使用してください。

まれにおこる治療が必要な合併症

近視への戻り

治療後、正視の状態になっても、しばらくして度数が変化して、やや近視側に戻ることがあります。
強度近視の人、ハードコンタクトレンズを長期間装用されていた方に多い傾向があります。その場合でも手術前の度数まで戻ることはまずありませんが、もし近視の戻りの程度が強い場合、あるいは低矯正・過矯正の場合は、角膜の厚みが十分に残っていれば再手術可能です。

フラップのずれ

手術後早期に目をこすったり、強く目をぶつけたりするとフラップがずれることがあります。
すぐに整復すれば問題ありませんが、視力低下や感染の原因になります。寝るときは、仰向けで寝て下さい。

フラップ形成不全

フラップ作成時のレーザー照射で十分なフラップが出来ない場合には1週間以上手術を延期して再手術を行います。

フラップ下への角膜上皮細胞迷入

非常にまれですが、フラップの下に角膜上皮細胞が侵入して増殖することがあります。
万が一、起こった場合はフラップ下の洗浄が必要になります。

感染・角膜潰瘍

角膜上皮が完全に修復するまでの間は、無理をすると傷口から細菌が入って感染症をおこす可能性があるので注意が必要です。手術前後に処方する抗菌剤点眼薬を指示どおり使うようにしてください。

ステロイド高眼圧症

手術後、炎症をおさえるために使用するステロイド薬の副作用で眼圧が高くなることがあります。短期間の使用であればステロイド薬の中止とともに眼圧も下がるので心配ありませんが、高眼圧が続くと緑内障を発症することがあるため長期の使用では定期的な眼圧チェックが必要です。

照射ずれ

レーザーの照射がずれると不正乱視をきたし、良好な視力を得られなくなる可能性があります。

当院のシステムは手術中の目の動きを一秒間に1050回の速さで自動追尾する多次元アイトラッキングシステムにより、照射ズレを防止しています。トポライザー照射により、他院で照射ズレによる不正乱視を生じた症例の再手術にも対応することが可能です。

角膜拡張症(ケラトエクタジア)

角膜を過度に薄く削った場合、薄くなった部分が前に飛び出してくる可能性があります。これを角膜拡張(ケラトエクタジア)といい、強度の乱視や近視化を引き起す原因になります。

そのため、手術前の検査で角膜厚が十分にある人しかレーシックを受けることができません。

いずれの合併症も治療により改善しますが、万が一生じた場合にすぐに適切な処置をおこなわず放置すると、視力障害などの後遺症が残る場合があります。
決められたとおりにお薬を使用して、手術後の検診を指示どおり受けるようにしてください。

当院の取り組み

最先端の技術と設備

米国実績№1のAlcon社Wavelight®シリーズの最新型Wavelight® Refractive Suiteを導入。
世界最速のフェムトセカンドレーザーWavelight® FS200と世界最速のエキシマレーザーWavelight® EX500を組み合わせた最高水準のレーシック施術をおこなっています。また、2010年厚生労働省で認可されたICLをいち早く導入し、10年以上の実績があります。

豊富な執刀経験に基づく確かな信頼と実績

屈折矯正手術に携わって20年以上の経験、累計2万眼以上の様々な手術実績を持つ松本玲医師をチーフに経験豊富なスタッフのチームで執刀します。

松本玲医師は(エキシマレーザー指導医・ICLインストラクター)の資格を持ち、多くの他施設の眼科医やスタッフの指導にもあたっています。
日本で屈折矯正手術が導入された黎明期より施術に取り組み、日本国内有数の実績があり、学会発表・執筆等も数多くおこなっております。

より高い精度をめざす検査・治療体制

手術の精度は術前検査で決まります。1回来院しただけの検査結果で手術のデータを決めてしまうクリニックがありますが、より正確なデータをとるために当院では手術までに最低限2回以上来院していただき、じっくりと時間をかけて精密検査をおこなっています。

目の調子は体調、寝不足、パソコンの使用時間、涙の量や瞳孔の大きさ、まつげが目に入っただけでも数値がかわることがあるため、1回の検査だけだと、過矯正や低矯正といった不具合を招きやすくなってしまいます。

また当院では、通常はそれぞれ1種類の器械でしか計測しない、「他覚的屈折検査」「角膜形状解析」「波面センサーによる高次収差解析」といった手術に重要な精密検査を、それぞれ2つ以上の別メーカーの機種で測定したデータを比較検討し、さらには調節麻痺剤(散瞳剤)点眼薬使用下での屈折検査データも参考にするなど、業界内でも最も丁寧で時間をかけた体制で術前検査をおこなっています。

感染症を絶対におこさない徹底した安全管理

当院では感染症の発症を防ぐために業界最高基準の徹底した安全管理をおこなっています。手術室はNASA規格NHB5340「クラス10000」を満たすクリーンルームであり、HEPAフィルターで微粒子・細菌などの汚染物質が浄化された空気が、24時間連続稼働で温度・湿度が調整され陽圧で満たされています。

手術機器は2種類の専用オートクレーブとEOGガス滅菌装置にて常に衛生的に保たれています。手術着・手袋・吸引リング・メスなどはすべて滅菌ディスポーサブル(使い捨て)の機器を用いています。CDC:米国疾病予防管理センター医療施設における環境感染管理ガイドライン(Guidelines for Environmental Infection Control in Health-Care Facilities)に準じた感染症対策をおこない、各室内で空中粉塵レベル測定、付着・落下細菌調査、残留ガス測定などを定期的におこなっています。

万全のアフターフォロー

当院および医新会グループの各施設は、所属する各ドクターの専門分野を活かして、あらゆる眼科疾患に対しての診断、治療を幅広くおこなっています。手術を受けられたあともあらゆる目のトラブルに対応して、一生涯を通じて皆様の大切な目をフォローアップすることができます。

対応可能な施設

担当医


  • 新見浩司 医師

  • 松本 玲 医師

  • 大槻 光伸 医師